乾癬と掌蹠膿疱症の先端治療
当院は、乾癬と掌蹠膿疱症に対し、JAK阻害剤や生物学的製剤を用いた先端治療を取り入れています。
また、日本国内で発売されているすべての薬を、治療の選択肢に入れることが可能です。
先端治療とは
医学の発展に伴うJAK阻害剤や生物学的製剤の登場により、乾癬や掌蹠膿疱症の症状の改善、合併症の予防、生活の質(QOL)の向上が期待できるようになりました。
- これらの薬を用いても、すべての方の症状が改善されるとは限りません。
- JAK阻害剤
細胞の中にあるJAKという酵素を阻害して免疫細胞に関わるサイトカインの働きを抑えることで、免疫異常を改善し、炎症を抑制する効果が期待されています。 - 生物学的製剤
新しいバイオテクノロジーを元に製造された薬です。免疫細胞に関わるサイトカインそのものの働きを抑えることで、免疫異常を改善し、炎症を抑制する効果が期待されています。
乾癬の治療
内服、および外用薬で効果が不十分な場合にJAK阻害剤や生物学的製剤を用います。それまでの薬と併用することもあります。
掌蹠膿疱症の治療
通常の外用薬や内服で皮膚症状が改善しない場合、また、関節症状が残っている場合に生物学的製剤を使用します。それまでの薬と併用することもあります。
当院の治療のポイント
乾癬や掌蹠膿疱症の治療は、ある程度の期間続きます。新しい薬で症状を抑えることができたとしても、現在の医学では病気そのものを治癒させることができないため、治療の継続が必要です。何年にも渡って治療を続けるのは、大変なことだと思います。
そのため、当院では、患者様との共同意思決定(Shared decision making)を大切にしています。治療のメリット・デメリットを常に理解いただけるよう、患者様と一緒に確認しながら治療計画を進めます。
治療方法は千差万別です。まずは、患者様の生活情報をお伺いしたうえで、治療における優先順位、例えば「とにかく安全重視」「受診頻度を少なくしてほしい」「あまりお金がかからないようにしてほしい」「いくらかかっても良いので、新しい治療を」なども伺うようにしています。その上で、選択肢にあがるお薬の効果や副作用、投与方法、使用頻度などを説明し、患者様の生活にフィットする治療を一緒に計画していきます。
治療内容や金銭面の負担に不安を感じた場合には速やかにご相談ください。