腰部脊柱管狭窄症
2025.05.30
院長 小室 元
■腰部脊柱管狭窄症について
脊柱管は、背骨の中で脊髄神経の通り道になっている部分です。
腰部脊柱管狭窄症は、加齢による背骨の変形や椎間板の膨張、靭帯が分厚くなることなどで、脊柱管が狭くなって(狭窄)神経が圧迫され、血流が低下して発症する病気です。
■腰部脊柱管狭窄症の主な症状
・歩行障害(間欠跛行)
・腰痛
・下肢の痺れ・痛み
悪化すると、
・筋力低下・脱力
・排尿・排便障害
を起こすことがあります。
■腰部脊柱管狭窄症の治療
治療では、「薬物療法」「リハビリ」「手術」「環境整備」の4つのアプローチを組み合わせます。
<薬物療法>
脊髄の血行を良くする内服薬や湿布、神経や神経の周りに打つことで痛みをなくす注射(局所麻酔)などを投与します。
<リハビリ>
①下肢の歩行トレーニング(歩行練習や昇降訓練)
②腰背部のストレッチ
③腹筋・背筋を強化するためのトレーニング
を行います。
<手術>
狭くなった脊柱管を広げて神経への圧迫を取り除く「除圧術」や、医療器具を用いて脊椎を固定する「固定術」などを行います。
<環境整備>
コルセットや杖の利用、家屋の環境整備(手すりの設置など)、介護保険を活用して介護サービスと連携するなど、生活環境の整備の検討をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症は、加齢が原因になることが多い病気です。高齢者の多くが罹患していますが、患っていることに気づきにくいです。
当院では、患者様の症状や生活環境に寄り添った最適な治療計画を案内します。
症状にお困りの方は、お気軽にご相談ください。