医療コラム

手根管症候群・ばね指の手術

2025.03.25

院長 小室 元

動画「手根管症候群・ばね指の手術」

■手根管症候群について
手の関節には、「手根管」というトンネル状の空間があります。
このトンネルは、神経と腱の通り道になっています。
「手根管症候群」とは、通り道の内部が腫れ、正中神経が圧迫されることにより、手のしびれや痛みなどの症状が出る疾患です。

■ばね指について
「ばね指」とは、指の曲げ伸ばしをするときに、バネに似た 弾くような感覚が生じる状態のことです。
指を曲げるのに必要な、腱と腱鞘に炎症が起こって、腱鞘炎が悪化すると痛みを生じます。

■手根管症候群とばね指の原因
以下の原因で発症する場合が多いです。
・手の使いすぎ
・糖尿病
・リウマチ
・妊娠出産
・更年期

■手根管症候群とばね指の手術について
手術によって、症状の改善が期待されます。

まず、患部に局所麻酔をかけます。
手根管症候群では、皮膚と靭帯を切って手根管の屋根を開け、正中神経の圧迫を取り除きます。
ばね指では、指の付け根の皮膚を切り、腱鞘を切開して、腱が引っかからないようにします。

合併症としては、神経の損傷や感染症などに注意する必要があります。
合併症予防のために、抗生剤などの薬を投与します。

術後は、約7~10日間で抜糸を行った後、必要な方にはリハビリを開始し、完治を目指します。
リハビリは、理学療法士がサポートします。

当院では、手根管症候群とばね指の手術は、日帰りで行います。
症状にお困りの方は、お気軽にご相談ください。早めの完治を目指しましょう。