痛みのコントロールと治療方針
2026.03.30
院長 小室 元
疾患治療の最終目標は、適切な治療により症状をコントロールし、長期的なQOL(生活の質)を最大限に改善させることと、仕事や学校生活を含む社会生活への持続的な参加を可能とすることです。
慢性的な痛みは、3種類の原因に分けられます。
<痛みの原因>
・神経の障害や圧迫
・組織の損傷
・心理的・社会的要素
※「慢性疼痛ガイドライン2018」
これらの原因は混在し、密接に関係していることもあります。
当院の慢性的な痛みの治療では、病気の治療と同時に、心理的・社会的な要因を明らかにします。
そして、患者様自身に、痛みの悪化因子を理解していただきます。
また、当院の医師が問診で必ず伺うことです。
・就寝時間は?
遅い場合は、肉体的・精神的に疲労している場合が多いです。
・起床時間は?
睡眠時間が短いと、肉体的・精神的ストレスの原因となります。
・就寝中に何回覚醒するか?
覚醒が多い(2~3回以上)と慢性疼痛と関連があるかもしれません。
・食事は何回か?
投薬のタイミングを検討します。
・仕事は何か?就業時間は?
夜勤の有無など、仕事のストレスの関与を検討します。
・同居の方は?
心理環境要因で家族関係の影響は大きいです。
ところで、ストレスは誰にでもあります。
だからこそ、ストレスを溜めないための「環境調整」が重要です。
<ストレスを溜めないための環境調整>
・身体の健康
ウォーキングやストレッチなど適度な運動をしましょう。
・心の健康
楽しみを見つけましょう。無理をしないことも大事です。
・良好な人間関係の構築
自分の思考や行動の癖を把握し、行動パターンを変えていきます。
当院は、痛みの治療では以下の4つの手段すべてが等しく重要であると考え、トータルマネジメントを行います。
<4つの手段>
・薬物療法
・手術療法
・リハビリ(理学療法・作業療法・装具)
・環境調整(介護・ケア)
特に、高齢者の慢性的な痛みに対しては、「外来診療の継続」「合併症の専門治療ネットワーク」「介護を含めたサポート体制」の構築が欠かせません。
当院は、医療機関や介護事業所との連携を図り、地域で慢性疼痛の治療ができる環境づくりに努めています。

痛みにお悩みの方は、ご相談ください。
