医療コラム

腱板損傷

2024.10.10

院長 小室 元

動画「腱板損傷」

腱板損傷とは、肩関節を動かす周囲の腱に損傷がある状態です。
半分は外傷が原因ですが、残りの半分は加齢によるものが多いです。頭上で腕をよく使う人や、スポーツをする人に多くみられます。また、40代以上の男性に多く、右肩に起こりやすいです。

腱板損傷の主な症状は、肩の痛みと運動障害です。
五十肩(肩関節周囲炎)とは異なり、痛みがあるものの、腕を上げることはできます。
<症状>
・肩の痛みで生活に障害を感じる
・腕を上げるときに、痛みで力が入らない
・腕を上げるときに、肩のあたりで引っかかったり音がする場合もある

放置していても自然に良くならない場合が多いため、適切な早期治療が重要です。

診断は、レントゲンやMRI検査、超音波検査などを行います。
治療では、薬物療法、環境調整、理学療法を組み合わせます。年齢や状態に応じて手術治療が選択されます。
<薬物療法>
投薬や注射や湿布の貼り付けを行います。
<環境調整>
痛みが続いている場合は、ストレスとも関連が深いです。
当院では、患者様の生活状況について詳しく問診し、ストレスを軽減するための環境調整も行います。
<リハビリ>
肩関節や周りの筋肉、腱などの組織をやわらかくし、可動域を広げるための訓練も行います。
<手術>
腱板損傷を修復するために、関節鏡で行います。

当院のリハビリテーション科では、肩関節及び肩甲骨の可動域を広げる運動を指導しています。
動画「肩甲骨の運動」

肩が痛い、腕を上げるときに違和感があるなどの症状がありましたら、 遠慮なく当院にご相談ください。